お葬式コラム

遺品供養とは?必要性や自分で行う方法、方法別の費用相場を解説!

遺品供養は、故人が使用していた物品に対して感謝や祈りを捧げ、丁寧に処分する儀式です。日本では特に、物に「魂」や「気」が宿るという考えから、遺品供養は心の整理と故人への最後の敬意を示す重要な行為とされています。遺族にとっては、遺品をただ捨てるのではなく丁寧に供養することで心を清めることができるという意味合いもあります。
この記事では、遺品供養の方法やその必要性、自分で行う手順、また業者に依頼する場合の費用相場について詳しく解説します。

遺品供養とは?必要性や行う場所

遺品供養では何をする?

お焚き上げ

「お焚き上げ」は、故人の遺品を火で焼き清めることで、その物に宿る魂を浄化し、天に送り届ける儀式です。古くから伝わる日本の風習で、お守りや人形・写真などを火にくべ、煙と共に故人の魂を祈りと共に送る行為です。

合同供養

「合同供養」は、複数の故人の遺品をまとめて供養する方法で、特に大量の遺品がある場合や、遺族が一度に供養を済ませたい場合に選ばれます。寺院や専門の業者が、合同で供養を行い、遺品を清めた後に処分します。

現地供養

「現地供養」と呼ばれる方法もあります。これは、遺品が特に思い入れのある場所で供養を行うことを指します。例えば、故人がよく訪れた場所や、思い出深い場所で供養を行うことで、遺品に対する感謝の気持ちをより深く感じることができます。

遺品供養の必要性は?

遺品供養は、単に物を処分する以上の意味を持っています。故人が生前使用していた物には、その人のエネルギーや思いが宿っていると考えられ、それをきちんと供養せずに処分すると、遺族にとって心理的な負担や後悔を残すことがあります。供養を通じて、遺品に込められた思いを浄化し、心の整理をすることで、故人との別れをしっかりと受け入れることができるのです。

遺品供養はどこで行う?

遺品供養は、神社や寺院、または専門業者によって行われることが一般的です。神社や寺院では、お焚き上げを行い、その場で遺品の供養をすることができます。また、専門業者は自宅まで遺品を引き取りに来て、後日供養してくれるサービスも提供しています。どの場所で供養を行うかは、故人や遺族の信仰や考え方に基づいて選ぶと良いでしょう。

遺品供養やお焚き上げを行うタイミングは?

遺品供養のタイミングは、一般的には四十九日や一周忌、三回忌など、故人の節目となる法要の時期に行われることが多いです。ただし、特に決まった時期があるわけではなく、遺族が心の準備ができたと感じた時に行うのが望ましいとされています。

遺品供養を自分で行う方法は?

遺品供養を自分で行うことも可能です。一般的なやり方を解説します。

1.入浴して身を清める

遺品供養を始める前に、まず自分自身を清めることが重要です。入浴は、古来より儀式を行う前の心身の浄化として行われてきました。心を落ち着け、身を清めることで、遺品供養に対する気持ちを整えることができます。特に、遺品供養は故人への最後の敬意を表す重要な行為であるため、自分自身を清めることによって、その行為に対する神聖な気持ちを持つことができます。

2.布などで遺品の汚れを落とす

遺品を供養する前に、汚れや埃がついている場合は、柔らかい布などで丁寧に拭き取ります。これは、遺品に宿る故人の魂を敬い、清めるための重要なステップです。遺品が清潔であることで、供養の効果がより高まるとされています。

3.白い紙や布の上に遺品を置く

次に、清められた遺品を白い紙や布の上に置きます。白は、日本の文化において清浄や神聖を意味する色のため、白い紙や布は遺品を包み込む神聖な空間を象徴し、故人とのつながりを感じながら供養を行うことができます。

4.合掌して故人への感謝や弔いの言葉をかける

遺品を目の前にして、手を合わせて故人に感謝の言葉や弔いの言葉を心から捧げましょう。これは、故人への想いを言葉にすることで、供養の気持ちを深める重要な瞬間です。感謝や弔いの言葉は、形式にとらわれず、故人との思い出を振り返りながら自分の言葉で伝えることが大切です。

5.お清め塩を左・右・左の順に振る

遺品の供養の際には、清めのために塩を用いることが一般的です。お清め塩を手に取り、遺品に向かって左、右、左の順に振りかけます。この順序は、厄や不浄を払い、物の気を整えるためのものであり、伝統的な儀式において広く用いられています。塩は浄化の象徴とされており、遺品を清め、故人の魂を安らかに送り出すための大切な役割を果たします。

6.遺品を白い紙や布で包む

遺品を供養したら、それを再び白い紙や布で丁寧に包みます。包むことには、故人の魂を守り、安らかにする意味が込められています。白い紙や布で包むことで、遺品は神聖な形で処分される準備が整います。

7.処分する

最後に、供養を終えた遺品を適切に処分します。処分の方法はさまざまで、燃えるゴミとして出す、あるいは専門の処分業者に依頼することもできます。重要なのは、遺品が供養され、清められた状態で処分されることです。これによって、遺品が持っていた故人の想いが浄化され、遺族の心も整理されるでしょう。

遺品供養の方法別!料金相場と業者を解説

遺品供養を依頼する際の料金相場と業者については、以下を参考にしてください。

合同供養の場合

専門業者

合同供養を専門業者に依頼する場合、複数の遺品をまとめて供養する形式が一般的です。専門業者は、遺品を収集し、一括して寺院や専用の施設で供養を行います。料金は、遺品の量や内容、供養の規模によって異なりますが、通常は1万円から3万円程度が相場です。中には、供養証明書や感謝状を発行してくれる業者もあります。

遺品整理業者

遺品整理業者による合同供養も一般的です。遺品整理の一環として供養を行ってくれるため、整理と供養を一度に済ませることができるのが特徴です。料金は整理費用に加算される形で提供されることが多く、相場としては1万円から2万円程度が一般的です。遺品整理業者の場合、依頼する際に供養サービスが含まれているかどうかを確認することが重要です。

現地供養の場合

専門業者

現地供養とは、故人に縁のある場所や思い出の地で供養を行うことを指します。専門業者に依頼する場合、現地まで出向いて供養を行うため、移動費や供養の手間がかかります。そのため、料金は3万円から5万円程度と、他の供養方法よりもやや高めに設定されることが一般的です。
また、専門業者は、現地供養に特化したプランを提供していることも。希望に応じた柔軟な対応をしてくれることもあるので、こだわりがある方は事前に問い合わせてみると良いでしょう。

遺品整理業者

遺品整理業者が現地供養を行う場合、遺品整理と併せて行うのが一般的です。供養する場所が遠方であったり、特別な場所で供養を希望したりする場合に対応してくれることがあります。料金は3万円から5万円程度が相場ですが、整理業務の一部として供養を依頼する場合、割安なプランが提供されることもあります。事前に現地供養が可能かどうかを業者に確認し、詳細な見積もりを依頼することが望ましいでしょう。

お炊き上げの場合

神社・お寺

お焚き上げは、神社や寺院で行われることが一般的です。神社や寺院では、遺品を火で焼き、魂を浄化し天に送り届ける儀式を行います。お焚き上げの料金は、1万円から3万円程度が相場です。供養後にお札や証明書が授与される場合もあり、信仰に基づいた供養を希望する方に向いています。多くの場合、事前予約が必要で、特定の日に行われることが多いため、日程の調整が必要です。

お炊き上げの専門業者

お焚き上げを専門とする業者もあり、自宅から遺品を引き取り、専門の施設でお焚き上げを行うサービスを提供しています。料金は遺品の量や内容によって異なりますが、3万円から10万円程度が相場です。特に、大量の遺品や特定の物品(人形や書籍など)に対して丁寧な供養を行いたい場合に利用されます。お焚き上げ証明書を発行してくれる業者もあり、供養の記念として残すことができます。

まとめ

今回ご紹介したように、遺品供養の方法はお焚き上げ・合同供養・現地供養などさまざまで、費用も方法によって異なります。遺品供養は、故人の遺品に対する感謝と祈りを込めて行う儀式。物に宿る魂を浄化する重要な役割を意味合いがあるだけでなく、残された人にとっては遺品供養を通じて故人との別れを受け入れ、心の整理を進めることにつながるでしょう。大事な儀式だからこそ、後悔がないように方法や費用などをしっかり調べるなど、事前準備をしっかり進めましょう。

佐々木 昌明ささき まさあき

佐々木 昌明ささき まさあき

葬祭現場にて実務経験を重ねた後、館長として25年以上の経験から儀式、法要など多岐にわたり終活や自分史をテーマにしたセミナー講師やパネルディスカッション等多くの活動を行う。
また、東日本大地震の際には現地へ赴き、被災地支援にも携わる。
●保有資格
・葬祭ディレクター技能審査制度(厚生労働省認定)
1級葬祭ディレクター
・一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団認定 
上級グリーフケア士

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